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『ポケモン言えるかな?』の歌詞はすごい、と言う話をしたい

子供のころ。
「『ポケモン言えるかな?』の歌詞を作った人は上手いよね」と言ったら、母に「単に名前を並べただけじゃない」と一蹴されました。
当時はたいそう憤慨したものだけど、今思えば、まだ語彙力が足りてなかっただけなんだな、と思い返しまして。

GBのフリー画像がなかった


歌詞を作った人は、『韻を踏むのが』上手いよね、といえばよかったんですよ。
韻の踏み方、リズムの踏み方が凄い、というのを伝えるべきだった。

あ、最初に触れておきますと、母は割と『理解』がある人です。
なので、母が子供を馬鹿にしたとか、ポケモンを馬鹿にしたとか、ソウイウわけではないです。念の為。
単に私の語彙力・説明力不足。

歌詞付きの動画貼っておきますね。
以下、秒数はこの動画。わかりやすいように、○拍は、8分音符での換算です(つまり0.5拍分)

 

 

一番わかりやすいのは、『ユンゲラーキングラーサワムラーエビワラー・カイリキー・スリーパー・ゴーリキー・スターミー(3:31)』。
すごく露骨に韻を踏んでますよね。
○○○○ー、で5音。

スリーパーとスターミーだけは○○ー○ーなんですが、これもおそらく計算の内。
あえてゴーリキーという既存の形を挟むことで、『カイリキー・スリーパー』『ゴーリキー・スターミー』と2つセットのリズムも作ってる。

こんな感じで、細かく見ていけば行くほどリズムがめっちゃ細かく計算されてるなーって思うわけです。

 

 
例えば一番有名な冒頭。
ピカチュウカイリュー・ヤドラン(0:24)』と○○□の韻を3回繰り返しておきながら、4つ目で『ピジョン』と○□○の形。
しかも、ピジョンだけ1拍少ないんですよ。だから次のコダックが、裏打ちから入ってる。
でも直前がヤドランだから、末尾ンで流れが繋がります。
そのあと4拍4音が続くから、『ピジョン』が浮いてるんですが、馴染んでる。

で、『ギャロップ』でリズムを戻す。4音だけど、末尾に1拍置いて5拍とる。そしてこれが、初の休符。
次の『サンダース』『メノクラゲ』でたっぷり各8拍ずつ使っておいて、『パウワウ・カラカラ・タマタマ・ガラガラ』を2拍×4のラッシュを持ってくることで緩急をつける(しかもカラカラ以降は○△○△の形だし、パウワウも母音AUAU)

リズムの付け方が心地よいから、順番がややこしいのに気がつけば覚えられちゃうんですよね。未だに宙で歌えるくらいだし。

テンポが変わったあとの『コ・イ・キ・ン・グー!(1:52)』『ベ・ト・ベ・ト・ンー!(2:01)』も、(ネタ枠扱いされる)2匹がどちらも5文字なのでノリやすい=テンポが変わってからも乗っかりやすい。というものと思われます。
で、その後にさらに『イ・シ・ツ・ブ・テー!(2:21)』『ナ・ゾ・ノ・ク・サ!(2:30)』をかぶせてくる。
ここまで重ねるられると、確信犯(誤用)でしょう。子供でも自然とメロディーを覚えやすいように区切ってきてる。

カブトプスニドリーナ・バリアード・マルマインフシギバナ・パラス・リザードン(2:56)』。5音が続くのを2拍ずつで並べ、その中にしれっと混ざってるパラスが3音2拍。
さらに『バタフリーダグトリオニドキングオムスターパルシェンニョロモ・ゴローン・ロコン・ケンタロス(3:43)』。5音2拍を4つ続けることで『カブトプス~』と同じパターンと思わせて、4音・3音・4音・3音をそれぞれ2拍で緩急付ける。
……ここのパラスとロコンが覚えられなかったんですよねえ。子供の頃。

で、最後にまた『オ・コ・リ・ザ・ルー!(3:54)』。
またかよ、って感じなんですが、繰り返しネタになってる。繰り返しは印象づけになるからやっぱり強いんですよ。
特に子供は、同じリズムが続くのとか、開放的に声を上げられるところとか、大好きですからね。

まあ、そんな感じでダラダラ書き連ねましたが。
書き上げたところで、「ところで、この歌詞作った人ってどんな人なんだろう?」と検索してみたら、『戸田昭吾』の名前が。
各種ポケモンの曲作ったり、MOTHER2のシナリオとかやってる方じゃないですか!
ガチだった!
失礼しましたー!